「回帰分析 -- AIパートナード学習教材 --」のpdfファイルとRのスクリプトです。
RStudioの使い方の概説です。参考にしてください。
以下は同シリーズの第1巻「回帰分析」の紹介文です。
生成AIの登場は,教育のあり方に劇的な変化をもたらしています.AIは,学生の理解度や学習進度に応じて,個別にサポートやフィードバックをリアルタイムで提供できる強力なツールです.従来の一方向的な知識の伝達に頼らない,新しい教育の可能性が広がりつつある今,私たちはどのようにこの技術を学びに取り入れていくべきなのでしょうか?
本書『回帰分析 -- AIパートナード学習教材 -- 』では,この問いに対するひとつの答えを提示します.特に,生成AIを活用した学習教材はどのように変化し,教員と学生の関係がどのように変わるのかを,「回帰分析」を題材にして探っていきます.
本書の中心的な問いは,「学習項目を列挙するだけで教材は成り立つのか?」というものです.従来の教材は,詳細な解説や豊富な演習問題が盛り込まれていることが一般的ですが,生成AIの力を借りれば,そうした詳細な部分が必ずしも必要ではありません.学習目標や学習項目が明確でさえあれば,AIが学生のニーズに応じて解説や演習問題を生成し,リアルタイムで対応してくれる時代が来たからです.
生成AIの力を活用することで,学生は自身の理解度や興味に合わせてAIと対話を進め,適切なフィードバックを得ながら学習を深めることができます.わからない点があればAIに質問し,さらに深く探求したり,理解の確認のために演習問題の作成をAIに依頼することが可能です.この「AIパートナード学習」の形態は,学生一人ひとりに適応した学習を提供するため,学習の進め方自体を根本から変え,個々により深い理解を促します.
生成AIの進化によって,教員の役割も大きく変わろうとしています.従来,教員は知識の伝達者として,学生に対して一方向的に教える役割を果たしてきました.しかし,生成AIが知識提供の多くを担える時代において,教員はもはや単なる知識の伝達者ではありません.代わりに,教員は学生の学習のガイド役として,彼らの学習過程を見守り,AIでは補えないメンタリングやサポートを提供する存在へとシフトします.
具体的には,教員は学習の目標設定や全体的な進行を把握しつつ,AIが提供するデータやフィードバックをもとに必要に応じて学生にアドバイスを行います.また,学習における困難な状況や感情的なサポートも重要となるでしょう.教員は,生成AIと共存しながら,より深く,より個別化された学びの支援を行う教育の「ナビゲーター」としての役割を担います.
生成AIは,教育に新しい形をもたらしつつあります.本書は,この技術を取り入れた\textbf{AIパートナード学習教材}のひな形を,回帰分析という具体例を通して示します.AIと共に学び,教員が学生をガイドする未来の教育は,単なる知識の獲得にとどまらず,探究心を刺激し,自律的な学びを可能にするものです.私たちは,今まさにAIと共に学ぶ時代の入り口に立っています.この本を通じて,皆さんがその未来の教育の可能性を実感し,体験する一助となれば幸いです.
質問は下記までご遠慮なく.
古橋 武
名古屋大学名誉教授(令和2年4月より)
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