ChatGPTでパワエレ解析

● ChatGPTで3相PWMインバータのシミュレーション(pdfファイル)

3相PWMインバータのシミュレーション・プログラム(解凍後,Jupyter Notebookで開いてください)

ChatGPT o1 に3相PWMインバータのシミュレーション・プログラムを生成してもらいました.

令和7年3月


● ChatGPTでDCモータの回転数制御シミュレーション(pdfファイル)

DCモータの回転数制御プログラム(解凍後,Jupyter Notebookで開いてください)

ChatGPT o1 proにDCモータの回転数制御プログラムを生成してもらいました.

令和7年2月


● ChatGPTで昇圧チョッパ解析(pdfファイル)

昇圧チョッパ解析プログラム(解凍後,Jupyter Notebookで開いてください)

本稿は,ChatGPT o1 との対話を通じて行った昇圧チョッパ解析のログをまとめたものです.
「電流断続モードにおける出力電圧解析」では,非常に興味深い経験を得ました.筆者が ChatGPT o1 を用いて解析を進めたところ,わずか 2 回のやり取りでこの生成AIは電流断続モードにおける正しい式を導き出したのです.「すごい時代がやってきた」と実感せざるを得ませんでした.
筆者はパワーエレクトロニクスのオンライン学習コースを主催していますが,その中で受講生に課している多くのレポート課題を ChatGPT がいとも簡単に解いてしまうことを確認しました.実験を除くレポート課題であれば,自分で考えなくても生成 AI が答えを提示してくれるのです.誰でも ChatGPT を使えば,高い能力を発揮できます.では,このような状況で私たちエンジニアは今後どのように学び,どのような力を身につけるべきでしょうか――まさに本質的な問いを真剣に考える時代に突入したといえます.
生成 AI が当たり前となった今,講義や課題設計の従来手法の価値は大きく低下してしまいました.講師は「ChatGPT が使えること」を前提に,コースや学習内容を根本から再設計しなければなりません.学習者も,単純作業的な解法を覚えるのではなく,問題の背景を理解し,導出過程を考察し,どこに応用できるかを見極める力をいっそう強化する必要があります.そして,ChatGPT をどう活用し,自分のどの能力を伸ばしていくべきかを常に考え続けることが求められています.
なお,令和7年1月中旬の時点で,ChatGPT 4o(20 ドル/月)では,答えに至るまでに誤りが多く,導出過程を細かくガイドしなければ正解にたどり着かない場合がありました.ChatGPT o1(200 ドル/月)も,ときどき誤った解答を返しました.ツールが日進月歩で進化する一方で,その使いこなし方や正誤を見極めるための基礎知識は依然として人間に求められます.どれほど生成 AI が高度化したとしても,最終的に製品の性能や安全性を保証する責任はエンジニアにあるからです. このレポート記事では,ChatGPT o1 の能力の一端を紹介するとともに,今後のエンジニア教育のあり方や,学習者が何を学ぶべきかを考えるきっかけになればと期待しています.

令和7年1月