実験の目的
電子ルーレットの回転速度を、人間の目で追えない速度まで高速化することで、「当たり」を目押しできない(ランダムな)状態にする。
クロックの高速化手法
図15.2にクロック周波数を変更するための回路図を示します。
発振回路の時定数を決定するコンデンサ \(C_1\) の静電容量を、初期値の \(1 \, [\mu\mathrm{F}]\) から \(0.001 \, [\mu\mathrm{F}]\) に変更します。これにより、理論上クロック周波数は1000倍となり、極めて高速な回転動作が実現されます。
動作確認と考察
高速化した回路の動作検証映像を以下に示します。
スイッチ \(SW_0\) を押して回転させている間、回転速度が速すぎるため、残像効果によって a ~ g の全セグメントが薄暗く点灯しているように見えます。
この状態では、人間が狙ったセグメントで止めることは不可能であるため、\(SW_0\) を離した瞬間に停止する位置(当たり)は事実上ランダムとなります。これにより、電子ルーレットとしての公平性が保たれます。